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カーク・レイナート
カーク・レイナートは1955年アメリカ、ニューヨークで生まれ育ちました。カークの祖父はスポーツ紙の挿入画家であり、叔父はアニメーターであった、と言うこともあり必然と少年の頃より絵を描くことに親しみ、その才能を伸ばしてきました。
 
カークはクーパー･スクール・オブ・アートを優秀な成績で卒業し、イラストレーターやデザイナーとして主に広告業で活躍していました。そして1981年、彼はアトリエを構え、ファンタジーイラストレーターとして150冊もの本のカバーを手がけ、アメリカのウォーレン出版社の『ナショナル・ベスト・カバーアーティスト賞』を含めいくつもの賞を得ています。中でもハッパー&ロウ社の『全米ブックカバー賞』は6回受賞しています。これらの業績に加え、ロックグループのアルバムカバーやビデオプロジェクトのアートディレクターやおもちゃのデザインなどが幅広く活躍していました。
 
そうしてやがて、カークは本格的にアメリカのギャラリーで展示を行い、画家として活動をはじめ、現代美術界から注目を集めるようになりました。こうした経験を経て、カーク自身自らのアトリエでオリジナルプリントを制作できるほどの知識も経験も豊かになりました。
 
カークはイラストレーターの時代から彼の美意識は確立されていると言えます。それはカークの天性ともいえる光、色そして形の表現方法において、実際に触れて感じ取れるような、見るものを楽しませる魔法のような作品の中にカークの魅力があるといえるでしょう。カークは「私は自分の絵を通して人生の喜びと調和を感じられることに専念しています。私の理想は神から授かったこの人間の姿を描くことで得た情熱と魂を表現することです。」と言っています。
 
彼の優しさあふれた美しい手法の絵画は、広く世界に知られ、そのファンタジックな作風は多くの人の心を捕らえました。
 

The Art of Kirk Reinert