アイベン・アール
1916年4月26日、ニューヨーク生まれ。父の仕事の都合で、2歳の時ハリウッドに移る。アイベンは10歳の時、画家である父から毎日50ページの本を読むか、1枚の絵を描くかの選択を命じられ、彼は描くことを選び画家への第一歩を歩みだす。
1927年から3年間、中米・ヨーロッパ各国を旅行し、独学で父の絵から絵画の手法を学んだ。そして1929年、恵まれた才能を持つ彼は、14歳の時にフランスで初の個展を開き、い評価を得る。その後スケッチアーティストとなった彼は、絵画制作のため1年間メキシコに滞在。1937年には自転車でアメリカ大陸を横断するなど、精力的に創作活動を続け、多くの作品を制作する傍ら、感じ取ったこと学んだことを日記に書き留めたと言う。
海軍に徴兵された時も片時も絵のことを忘れず、空いた時間に油彩210点を仕上げアイディアは日記に書き溜める。そういった努力が身を結び、また作家で詩人でもある父の影響もあってか、彼はデザイン業界にも参入し成功を収める。彼が25年間デザインしたクリスマスカードは、580点にもい及んだ。また彼の設立したプロダクションではGM、ユニバーサル・スタジオ、ウェストサイド・ストーリー等のCMも制作をした。
21歳のときに、ニューヨークに進出して以来、合衆国だけでも40回以上の個展を開催。特に23歳の時の個展は全作品が売り切れとなり、メトロポリタン美術館が彼の水彩画を1点、永久保存作品として購入、話題となる。また、1967年にはカリフォルニア水彩協会よりジェイ・モーザー賞を、68年にはアリゾナ州フェニックス美術館より優秀賞を、国内展で第一席と金賞を贈られる。
「彼は一見して、誰もが心待ちにするアメリカの情景を、詩的に情熱をもって描きだす。」(ニューヨークタイムズ)
1974年にシルクスクリーンを制作して以来、彼は自らも研究を重ね、カリフォルニアで滋作品を出版し、世界各地で個展を開催するようになる。
日本でも個展を開催。晩年日本に来たときのインタビューで、。彼は絵画の制作についてこう答えている。
「現在では以前にも増して、私はどの作品制作にも一層の努力を惜しまず、量より質を重んじている。また、残された人生において、私の生涯で最高の作品を制作したいと思っている。」
2000年7月20日、アイベン・アール画伯は多くの人々に感動と喜びを与えたアイベン・アール画伯は、惜しまれながら逝去。享年84歳。
Biography
1916年 | 4月26日、ニューヨークに生まれる | 1918年 | カリフォルニア州、ハリウッドに移る | 1929年 | フランス、アスケインにて、初めての展覧会開催 | 1938年 | ニューヨークのチャールズ・モルガン・ギャラリーで初個展開催 | 1940年 | メトロポリタン美術館が水彩画を一点永久保存作品として購入 | 1951年 | ウォルト・ディズニー・スタジオでの仕事を始める
映画「眠れる森の美女」などの装飾、背景、色彩を担当 | 1960年 | アニメーション映画会社を設立 | 1967年 | カリフォルニア水彩画協会よりジェイ・モイザー賞を受賞 | 1968年 | アリゾナ州フェニックス美術館より優秀賞受賞
国内展で第1席と金賞受賞 | 1970年 | 妻アリス死去 | 1973年 | ポールス・キッチン夫人の後援で、ノーマン・ロックウェル他、 著名な12人の芸術家たちと全米各地で展覧会を展開 | 1986年 | ウィスコンシン州のラーウェスト美術館で油彩2点が 永久保存作品となる | 1987年 | 日本各地で個展を開催
ロサンゼルスのタマラ・べイン・ギャラリーにて、大規模な個展開催 | 1988年 | ニューヨークのアートエキスポに参加 | 1991年 | 自伝「ホライズン・オン・ア・バイシクル」刊行
画集「1940−1990 シルクスクリーン全作集と自作の詩集」出版 75才の誕生日を祝って、タマラ・べイン・ギャラリーで 「アイベン・ロール 75年」の大規模個展開催 個展カタログ「アイベン・ロール 75年」(ロバート・べイン社)刊行 | 1996年 | サンフランシスコのギャラリー・エイドリアンにて個展
56年にわたり制作された、800以上のクリスマスカードデザイン集を出版 「the Complete Christmas Card Art of Eyvind Earle」を出版 | 1999年 | 国際アニメーション映画協会より、ウインザーマッケイ賞受賞 | 2000年 | 7月20日 カリフォルニア州モントレーにて永眠。享年84歳 |
ディズニー参画
1951年にウォルト・ディズニー・スタジオへ入り、『眠れる森の美女』で背景と色彩を担当した。
この作品までにコンセプト・スケッチを担当していたのはメアリー・ブレアだったが、彼女が描く絵は丸みが特徴的ないわゆる絵本向きの絵だった。
その作風をウォルトはとても好んでいたが、その絵本のような絵をアニメーション映画としては活かすことが出来ず、『不思議の国のアリス』を制作する際にもやはり、彼女の絵を手本にキャラクターたちを描いたが、完成した作品を観たウォルト自身はショックを受けたという。
しかしアイベン画伯の絵を見てすぐに彼の作風を気に入り、前述したとおり、『眠れる森の美女』を制作する上での背景と色彩の全権を任され、ほとんどの背景を担当するに到った。寡黙で無表情のまま仕事を黙々とこなすことで関係者の間では有名だった。
その後は、ディズニーランド内のアトラクションの一つである「シンデレラ城ミステリーツアー」を建造する際のコンセプト・スケッチを担当した。
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